銀のエトコリア

2017-03-23

僕のレークス あとがき / 一番度量が大きいのは誰?

event_note3月 23, 2017 editBy Kyrie forumNo comments


※ネタバレあり。



冬から書き始めた「僕のレークス」を書き終わりました。

わりと早いうちから、「1か月に一つのお話を書こう」と意識しました。
それでいくとあるはずのお話がないことになっています。
それは12月。
クリスマスケーキを作って売るレネとティグ、それを手助けする真人の「部活の合宿」のようなお話を考えていましたが、「2月14日にヴァレンタインにちなんだお話を上げたい」、「桜の咲く頃、最終話を投稿したい」というのに心砕いていたら、こんな形になってしまいました。

12月のお話がなくても、話全体の大きな流れに影響はないし、本当に「お泊り合宿」みたいなお話で、おそらく期待されているであろう「かわいい胸キュン」「切ない甘さ」「やーん、二人ともえっち~!」の要素はないので、いいかなぁ、と判断し、書きませんでした。



レークスを書いている途中で「ブラック・バニーズ」というなんだか不思議な得体のしれないお話(?)を書くことになり、そっちにかかりきりになってしまったので、継続して投稿していませんでした。

BBが完結し、久しぶりにレークスを書こうとしたら、真人の感覚を忘れていて、1話から読み返しましたが、最初のうちは真面目にケーキを書いていたのに、次第にケーキも甘いものもそっちのけになってしまって、軽く青ざめました。

それはそのまま、最後まで続いてしまいました。
大丈夫かなぁ、というのが正直なところです。



書き終わって思うことは、真人の度量の大きさでした。
一番、すごいかも。

レネとティグの「ライオンか人間か」問題から始まって、同性とつき合うこと、愛とはなにか、をどれも丸ごと飲み込んで、「ま、こういうものじゃないの?正体なんかわからなくたって、愛なんてわからなくったって、僕は受け入れるよ」という勢いで平然としていました。

真面目に考えたら、苦しくなりそうなこともありそうですが、それを涼やかな顔をして受け入れています。
いや、すごいよ、真人さん!

この大きさに甘えているのがレネじゃないか、と思いました。


あとは、DVにならないようにするのに必死で!
いえね、始まりが激甘の溺愛だったので、そのまま気持ちよくとろとろかなぁ、と思っていたんです。
しかし、「最初からそんなに気持ちよくないだろ!」と思い直しまして。
レネさんは大柄です。
設定上200cm以上。
真人さん、いろいろ初めてです。
きっときつくて狭くて気持ちよくないよ。

そこを書こう、と思ってしまったんですね。
レネが優しいだけではなくて、残酷なところもあるのが書きたくなりました。
そして、それすらも丸ごと受けとめてしまう真人さんを書きたくなりました。

だから最後のあたりは痛そうで、書いている私には苦行で。
ホントのおしまいは軽減されていましたが、つらくてつらくて。
「血ィ、出てない?
大丈夫?
どうなの?」
と、すっごく心配していました。




脇を固めるティグと靖友くんも楽しかったです。
靖友くんの「父さん」はすっごく面白くて、もっと書きたかったですが、話が進まないのでやめました。

こぼれ話的なものでは、3月14日のホワイト・デーに合わせたお話は、ティグと靖友くんのお話でした。
しかし、これも本編の進行を優先したので書きませんでした。

街でたまたま出会って、お茶をする。
ってだけのお話です。





レネを書くに当たって、モデルにした人がいます。
いろいろ思い出していましたが、私はその人から一生分のLifeとLoveを教えてもらったのかもしれない、と思うことがよくあります。
できの悪い生徒なので、それがまったく活かせていないのですが、それでも折に触れ思い出し、自分を慈しむことを考えさせられます。

また、BBも終わったので、ここで言ってしまいますが、あの桐谷ですよ。
Twitterで「桐谷に似た人を知っているかも…」とツイートしたのですが、その正体はレネです。

表現の仕方は違いますが、基本的なものの考え方が非常に似ている感じがして、私は「まずい!まずい!かぶらないようにしなくっちゃ!」と思い、「桐谷らしさ」「レネらしさ」をすごく意識しながら書いていきました。




写真は、レネがキッチンで板チョコをばらまくエピソードの元になったチョコレートたち。
私は初めて、お店でないところでこんなに大量のチョコレートを見ました。
どれも1枚ずつがずっしりと重く、濃厚な味のチョコレートたちでした。




最後になりましたが、このお話を書くきっかけを作ってくれた佳絵さん(@kae_rikkou)、本当にありがとうございました。
調子に乗って書いた小さなお話が、真人の1年半を追いかけるものになりました。
佳絵さんが最初求めていたお話とは全然違う方向に走っていきましたが、これで完結にしたいと思います。




■参考

僕のレークス (ムーンライトノベルズ R18BL 閲覧注意)

佳絵さん ムーンライトノベルズ Xマイページ(R18 閲覧注意)


◇僕のレークス関連記事

人生には甘いものが必要 / 僕のレークス連載開始

初めての行事物語 / 「僕のレークス」バレンタインSS


◇私が影響を受けた白クマの物語




着ぐるみなのか、本物の白クマなのか。
ずっとどきどきしたまま、結局正体がわからなかった。




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