※注意!ネタバレあり。
「まにときり」は不思議なお話でした。
「絵本を読んでいるような感覚で」となるようにしました。
私のイメージの中ではぼわぼわのにじみを巧みに使った二匹の水彩画が浮かんでいました。
わざとひらがなばかりで、読みづらくしました。
二匹の「不器用な感じ」「もどかしくてまどろっこしい感じ」が表現したかったです。
さて、この二匹が登場した経緯は、最近多い「Twitterのやりとり」でした。
私がTLに流れてきたツイートの反応して「まにときり」とリプしたのです。
そのときの相手のアイコンは、まさに「食べかけのひよこケーキ」で、私のは「すーすーミントの味がしそうなぬいぐるみのねこ」でした。
ほわほわしながらも、残酷で、その残酷さすら気がつかない愚かで可哀そうでいじらしくもたくましいなにかを書きたくなりました。
わざわざBLで書く必要があるのか。
ひよこがケーキである必要があるのか。
こんな鈍感なねこでいいのか。
自分の中であれこれ渦巻いていました。
しかし、この鈍感なねこを精一杯の力で守ろうとするひよこと、自分のうっかり加減で相手も自分も危機に陥れるねこが「ひとりぼっち」になったときの死に物狂いに生き延びる様子が書きたくて書きたくて、私も不安な気持ちをずっと抱えたまま、書いていました。
一瞬だけ、二匹が仲睦まじく少しエロティックな様子を書こうともがきました。
力がないせいで、「深読みしたらエロス」には到達しませんでした。
今でも、自分の中でどう扱っていいのかわかりません。
しかし、どこかピュアなところがあって、私は泣きそうになるお話です。
本棚の隅でほこりをかぶってそっと置かれている静かなお話になるように祈らずにはいられません。
どこか、天国でも夢の中でもいいです。
まにときりがたっぷりとじゃれ合って、幸せでいられる場所がありますように。
■おまけ
冷静になると、ジャンルに困りました。
異種族間BL(それもケーキとねこ!)オメガバース設定あり、という「盛り過ぎました!」状態です。
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まにときり (ムーンライトノベルズ。R18BL。閲覧注意)
■本日の写真
三越のライオンがねこ耳装着していた。
表情が「えっ!なんで…???!!!」と驚愕していて気の毒だった。